康熙字典解説
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【亥集上】【馬部】騷;康熙筆画:20;頁碼:1443 頁 19 行目。『唐韻』『集韻』に苏遭切、『韻会』『正韻』に苏曹切、音は搔。『玉篇』に「動く」とあり。『説文』に「擾ぐ」とあり。『詩・大雅』に「徐方驛騷」と見え、注に「騷は擾動するなり」とす。また『説文』に「一に曰く馬を摩る」とあり。また『揚子・方言』に「騷は蹇なり。呉楚において偏蹇を騷と曰う」とあり、注に「蹇は跛行するなり」とす。また『玉篇』に「愁う」とあり。『正字通』に「屈原『離騒』を作りて憂に遭うを言う。今詩人を騷人と謂う」とあり。また『礼記・檀弓』に「喪事遽なりといえども節を陵えず、騷騷爾なれば野なり」と見え、注に「騷騷は急疾の貌」とす。また「騷殺」は飄揚して下垂する貌なり。『張衡・東京賦』に「驊は承華の蒲梢に承け、流蘇の騷殺を飛ばす」とあり、注に「流蘇は五采の毛を雑えて以て馬の飾りと為す。凡そ下垂する者を蘇と曰う」とす。また「騷屑」は凄涼たるなり。『謝霊運の詩』に「騷屑穴より出づる風」、『杜甫の詩』に「平人固より騷屑たり」、『王安石の詩』に「帰夢蕭騷を得」、『欧陽修の詩』に「青銅を把って双鬢を照らすなかれ、君謨既に白髪騷たり」とあり。また「蒲騷」は地名なり。『左伝・桓公十一年』に「鄖師を蒲騷に敗る」と見え、注に「即ち阳台・巫山にして、今の峡川に在り」とす。また『集韻』『韻会』『正韻』に先雕切、音は簫、義同じ。また『正韻』に苏老切、音は掃。『史記・李斯伝』に「竈上騷除す」、また『黥布伝』に「大王宜しく淮南の兵を騷ぐべし」とあり、注に「尽く挙ぐること地を掃うが如しと言う。掃に通ず」とす。また『集韻』『正韻』に先到切、音は燥、義同じ。また古に尤韻に通ず。『張衡・思玄賦』に「積氷の皚皚たるを行き、清泉沍りて流れず。寒風凄として永至り、雲岫を拂いて騷騷たり」とあり、『文選注』に音は修、騷騷は風の動く貌とす。