康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 870 ページ)
【午集下】【穴部】竊。康煕筆画 22。頁碼:870 頁 08 行。古文。『広韻』『集韻』『韻会』『正韻』に「千結切、音は切」とあり、盗み取るをいう。『集韻』に「内部より偷み出すを窃という」。『書・微子』に「殷商の百姓、祭祀の犠牲を窃む」とあり、伝に「往きて盗むを窃という」。『春秋・定公八年』に「宝玉大弓を盗窃す」。『史記・叔孫通伝』に「狗を偷み盗む」。『博雅』に「窃とは取るの義なり」。また私下・私自を指す。『論語』に「私下に自ら老彭に比す」。『孟子』に「父を背きて密かに逃る」。『前漢・公孫弘伝』に「なお私下にその遅鈍を思う」。また当に据るべからざるを据るもまた窃という。『論語』に「臧文仲は果たして位を窃む者か」。疏に「賢を知るも挙げず、官位に苟且して安んず、故に窃位という」。また「窃窃」は明察なるがごときさま。『荘子・斉物論』に「窃窃然としてこれを知る」。注に「明察なるがごときさま」。また鳥名。『爾雅・釈鳥』に「桑扈は窃脂」。疏に「桑扈は窃脂ともいい、油脂を偷み食うを好むによりて名づく」。また浅色を指す。『転注古音略』に「窃とは古文の浅字なり」。九種の扈鳥のうち、窃は浅黒きを指し、窃藍は浅青き、窃黄は浅黄色、窃丹は浅紅色を指す。四色すべて具われば、窃脂すなわち浅白色なり。『爾雅・釈獣』に「虎の毛浅きものを虦猫という」。疏に「毛浅き虎、別名を虦猫という」。また叶して七計切、音は砌。王筠の詩に「宝地任意に侵凌し、神楽忽然に侵窃さる。猛将力を竭くして勇戦し、勇夫搏撃吞噬を貪る」。