康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 333 ページ)
【広韻】および【正韻】は苦洽切と注音し、【集韻】および【韻会】は乞洽切と注音して、音は「恰」に同じ。【玉篇】は帽とし、絹製の頭巾であると解する。「帢」の字と同じ。【晋書・輿服志】に曰く、漢代の礼制では、立秋の日に狩猟する際、浅黄色の頭巾を着用し、哀帝の時に素白色の㡊に改められた。〇按ずるに、魏の武帝かつて繒を裁って㡊を作り、もとより軍中の飾りに用いて、国家の正式な礼服にあらず。徐爰いわく、㡊はもと分岐なく、荀文若が頭巾を着けて歩く際、枝に触れて分岐を生じたるを、人々これを美として、ゆえに改めて改めざりき。今通常慶弔の服飾とす。また記すところによれば、咸和九年、尚書の八座・丞・郎および門下三省の侍従官に対して、白き㡊と垂れた車帷を用いた乗車にて掖門より出入することを許すと定む。さらに両宮に直務する官員は黒紗製の㡊を着く。これにより観るに、当時士人の閑居には往々にして㡊を着けたり。