康熙字典解説
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【戌集上】【金字部】鐃;康煕筆画:20;頁碼:1321 頁第 30 行。【唐韻】女交切。【集韻】【正韻】尼交切。【韻会】泥交切。音は呶に同じ。【説文】小鉦なり。軍法に、卒長これを持つ。【玉篇】鈴に似て舌なく、軍中に用いる所なり。【釈名】鐃とは、声鐃鐃たり。【周礼・地官・鼓人】金鐃をもって鼓を止む。【注】鐃は鈴のごとく、舌なく柄あり、執りてこれを鳴らし、以て撃鼓を止むるなり。また奏楽に用いる所なり。【礼記・楽記】始めて奏するに文を以てし、復た乱するに武を以てす。【注】文は鼓を謂い、武は金を謂う。鐃の楽は、始めて奏するに先ず鼓を撃ち、乱は猶お終と言うがごとし。鼓の声は陽なれば、故に文と謂う。鐃の声は陰なれば、故に武と謂う。文以て之を始め、武以て之を収むるは、節奏宜しきを得たるを言うなり。また【博古図】に漢の舞鐃二あり、その形上円下方、下に疏棂を作り、中に銅丸を含み、これを舌鼓と謂い、動けば声あり。また楽府に鐃歌あり、軍中の鼓吹曲なり。また譊に通ず。【後漢書・五行志】の童謡に「今年尚可、後年鐃」とあり。按ずるに、『風俗通』には譊に作る。また【集韻】【正韻】女教切、桡と同じ。【荘子・天道篇】「万物心を鐃するに足るものなし」。考証:【周礼・地官・封人】に「金鐃をもって鼓を止む」とある。謹んで原文に照らし、「封人」を「鼓人」に改む。