康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 425 ページ)
【卯集中】【手部】拏;康煕筆画:9;頁碼:頁 425 第 09。【唐韻】【集韻】【正韻】に女加切と注音し、【韻会】に奴加切と注音して、音は「呶」に同じ。【説文解字】に牽引すと釈す。【増韻】に抓取すと釈す。【史記・霍去病伝】に「漢と匈奴互いに紛拏す」と見え、注に「互いに牽拉す」と釈す。【漢書注】に「乱の中互いに扭打す」と釈す。また「挐」とも書く。また罪人を拘捕することを「拏」という。俗体は「拿」と書く。また【揚子・方言】に「拏は揚州・会稽の方言なり。ある所では之を惹という」と見える。また【正韻】に女居切と注音して、音は「袽」に同じ。【前漢書・厳安伝】に「禍乱連なりて解くべからず」と見え、注に「拏は相互に牽連するの義にして、音は女居反」と釈す。また揉搓すると釈す。【楚辞・招魂】に「稲・黍・早熟の麦を用い、黄粱を和す」と見え、【韻会】に「拏は舌音に属し、泥母に帰す。旧韻は女加切と注音しながら歯音に属す。およそ呉語の方言の読みにより、【女】字を泥母に帰したる故ならん。今七音に拠りて改めて奴加切と定む」と説く。按ずるに【説文解字】によれば、「拏」と「挐」は音同じくして義異なる。【韻会】は「拏」を麻韻に収め、「挐」を魚韻に収む。【六書故】【集韻】【正韻】【読書通】はいずれも両字を一とする。経史伝注を考証するに、両字通用して二種の読みあり、義も相通ずるゆえ、合併して扱うべきなり。詳しくは互いに「挐」の注に見る。