康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 379 ページ)
【卯集上】【心部】愾。康煕筆画 14、頁 379。【唐韻】【集韻】に許既切とあり、音は「欷」に同じ。【説文】に「歎息なり」と解す。【詩・曹風】に「愾我寤歎」とある。按ずるに、陸徳明の音義には本つて苦愛反と作る。また【広韻】に苦盖切、【集韻】【正韻】に丘盖切とあり、音は「磕」に同じ。【博雅】に「充満す」という。【礼記・祭義】に「門を出でて聴けば、彷彿として必ずその歎息の声を聞くべし」とある。また【集韻】に口溉切とあり、音は「慨」に同じ。【玉篇】に「怒り」という。【左伝・文公四年】に「諸侯、王の所讎とする者に愾りて、その功を献ず」とある。【註】愾は憤恨し怒るの意なり。また【集韻】に許訖切とあり、「迄」と同ず。【爾雅・釈詁】に「至る」という。本つて「迄」と作り、あるいは「愾」と作る。【礼記・哀公問】に「君この五事を行えば、則ち天下に徧く及ぶべし」とある。按ずるに、【説文】の字形は心に従い気に従う。気もまた声を表す。故に許既切が最も本音に近い。