康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 391 ページ)
【卯集上】【心部】惛;康煕筆画:12;頁碼:391 頁 09 行。【唐韻】【集韻】【韻会】【正韻】に呼昆切とあり、音は「昏」に同じ。【説文解字】に「明ならざるなり」と釈す。字形は「心」と「昏」より成り、「昏」をもって声とする。【広韻】に「明らかならず、明らかなり」と釈す。【正韻】に「心に明らかならず」と釈す。【集韻】に「時に【怋】または【忯】とも作る」と記す。また【集韻】に弭尽切と注音し、音は「泯」に同じ。意は昏昧にして糊涂なるを謂う。【荘子・知北遊】に「惛然として亡びて存するが若し」という句あり。郭象もかく読む。また【集韻】に虎本切、【韻会】に虚本切と注音し、音は某に同じ(原文欠字)。【韻会小補】に「惛懣」の語は、恍惚として急疾なる様を表すと釈す。また【広韻】に呼悶切、【集韻】【韻会】【正韻】に呼困切と注音し、音は「焝」に同じ。【広韻】に「迷糊にして健忘なり」と釈す。【礼記・曲礼】に「八九十を耄と曰う」と記す。注に「耄とは即ち糊涂にして健忘なるなり」と釈す。【管子・四時篇】に「五漫漫、六惛惛、孰か之を知るや」という句あり。また【集韻】【韻会】に莫困切と注音す。意は「悶」と同じ。【説文解字】に「煩悶なり」と釈す。時に「惛」とも作る。按ずるに、「惽」と「惛」は古書において常に交替して現れ、大抵相通ずるなり。