康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1250 ページ)
【酉集下】【辛部】辜;康煕筆画:12;頁碼:1250 頁 29 行
古代文献による記載:【唐韻】古乎切、【集韻】【韻会】【正韻】攻乎切、音は「姑」に同じ。【説文解字】に「罪なり」とあり、字形は「辛」に従い、「古」声なり。【尚書・大禹謨】に「殺すこと無辜に及ぶよりは、むしろ常を違えるべし」とある。【周礼・夏官】に「以て無辜を救ひ、有罪を罰す」とある。
また「必ずし」と訓ず。【前漢書・律暦志】に「六律の姑洗」とあり、「洗」は潔むるなり。陽気万物を洗ひて必ず之を潔むるを謂ふ。【注】に「辜絜」は必ず之を潔むるなりとある。
また肢体を裂くを指す。【周礼・春官】に「疈辜の礼を用ゐて四方百物を祀る」とあり、【注】に「疈」は牲の胸を剖くことなり、「疈辜」は牲を剖き裂きて祀るを謂ふとある。
また専らして妨ぐるを指す。【後漢書・霊帝紀】に「豪強市場を辜較す」とあり、【注】に他人の売買を妨げて利を独占するを謂ふとあり、また「辜较」とも書き、義同じ。
また「辜较」は大略・大概の意。詳しくは「車」部の「较」字の注に見ゆ。
また月名に作る。【爾雅・釈天】に「十一月を辜と称す」とある。
また姓なり。
考証:【爾雅・釈歳】に十一月を辜月とす。今原文に従ひ「釈歳」を「釈天」に改む。「辜」字の下に「月」字を省く。