康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 279 ページ)
【寅集上】【子部】孤。康煕筆画:8。頁碼:279 頁 08 行。『唐韻』古乎切、『集韻』『韻会』『正韻』攻乎切、音は姑。『説文』父なきをいう。『釈名』孤とは顧の意なり、四方を見回すも頼るべき人なしがゆえに孤という。『礼記・曲礼』君子は父喪の後、名を改めず。また窮民の一類を孤という。『礼記・月令』幼きを養い、孤児を存恤す。また王侯の謙称なり。『礼記・玉藻』凡そ小国の君は自らを孤と称す。『曲礼』諸侯が百姓に語るには自らを寡人と称す。もし喪中にあれば、嫡子を孤と称す。また官名にして、三公の副職なり。『尚書・周官』少師・少傅・少保を置き、これを三孤と称し、三公を補佐して教化を弘む。〔注〕三孤は三公の副なるも、その属官にあらず、故に孤という。また凡そ独り処するをも孤という。『礼記・学記』独り学んで友なければ、則ち聞見寡しく浅陋なり。また『玉篇』特なるの意なり。『尚書・禹貢』嶧山の南坡に特生する桐木。〔注〕単独に生ずる桐樹なり。また『集韻』恩に背く(辜)の意なり。李陵『蘇武に答うる書』「我れ陵、恩に背くとはいえ、漢もまた徳義に背けり。」〔毛氏曰〕凡そ背くの意における孤は、まさに孤と書くべし。俗に辜と書くは非なり。また独孤は復姓なり。〔徐鉉曰〕字形より見るに、子と瓜と合わせて孤とし、瓜の音を取る。子は父を見ざれば、必ず呱呱と泣く。これ会意字なり。