康熙字典解説
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【戌集下】【食部】餌;康煕筆画:15;頁碼:頁 1419 第 30【集韻】【正韻】忍止切、音は耳。【玉篇】食物を指し、また餅類・糕類をも指す。【説文】粉餅を指す。【徐鍇曰】【釈名】に「蒸して乾かした砕屑の餅を餈という」とあるが、これは誤りである。粉や米を蒸して作った砕屑はみな餌であり、餈ではない。【許慎曰】餈は稲米の餅にして、米を煮て爛らし、これを搗いて碎くもので、粉にはしない。粉餈とは餈の上に豆粉を撒いたものをいい、餌とはまず米を粉に挽き、これに水を調和させたものである。餈の意味は潤うことであり、餌の意味は堅く白く玉餌のごときことである。【楚辞・招魂】に「粔籹蜜餌」とある。また【礼記・内則】に「牛・羊・豕の肉を取り、三份を一份の大きさに切り、稲米と混ぜ、稲米二份に肉一份の割合で合わせ、これを餌として煎じ熟す」とある。【注】これすなわち【周礼】にいう糁食なり。また【周礼・冬官考工記・弓人】に「魚膠餌」とあり、【注】に「色、餌のごとし」とある。また【礼記・内則】に「珍を搗く。牛・羊・麋鹿・獐の肉を取り、必ず裏脊肉を用い、每种の肉を牛肉と同量とし、反覆して捶打ち、その筋腱を除き、煮熟して取り出し、肉膜を除き、肉を揉みて軟らかくす」とあり、【注】に「餌、筋腱を指す」とある。また釣りの魚食をも指す。【荘子・外物篇】に「五十頭の去勢した牛を以て魚餌とす」とある。また密かに利益をもって人を誘うことを餌という。【前漢書・賈誼伝】に「五餌三表」とある。また【広韻】【集韻】【韻会】仍吏切、【正韻】而至切、音は二。義同じ。【説文】部に作る。重文は食に従い耳声にして餌と作る。考証:【礼記・内則】「捶ちて反側し、その餌を去り、就いて之を出す」。謹んで原文に照らせば「就出」を「孰出」に改むべし。