【卯集上】【心部】悳;康煕筆画:12;頁碼:388 頁 41 行。【唐韻】【正韻】多則切、【集韻】【韻会】的則切、音は「得」。【説文】外に施して人を利し、内に得て己を得る。字形は「直」と「心」に従う。【六書精蘊】直き心これ悳なり。人の性は本より直なれば、道を行じて心に得るを悳という。小篆には「彳」を加え、行きて往復するの意を取る。【長箋】『論語』に「直をもって怨みに報い、悳をもって悳に報ゆ」とあり、これにより「直」すなわち「悳」なるを知る。後世広く「徳」の字と混用せられたるは非なり。当時字形稠密なるを尚ぶ風ありて、ほぼ「悳」の字廃れぬ。【陰復春曰】道悳の「悳」は、『説文解字』に「直」に従い「心」に従うと釈す。「徳」の字は「彳」に従い「

」に従い、昇るの意を表す。今や道悳の「悳」は皆「徳」と書き、「悳」の字は専ら古文として用いるのみ。詳らかなる区別は「徳」の字の注釈を見るべし。