康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 1524 ページ)
【亥集下】【黽部】鼈;康煕字典画数:24;ページ:1524 頁上段 27 行目。【唐韻】並列切。【集韻】【韻会】【正韻】必列切、音は鷩。【説文】甲殻類の動物。【玉篇】亀の類。一名を神守といい、一名を河伯従事という。【埤雅】鼈は目をもって聴き、背隆く、肋骨相連なり、水に居りて亦陸に遊ぶ。【爾雅翼】鼈は卵生にして、形円く背隆く、四周に裙辺あり。『易』説卦に「離は鼈を表し、蟹を表し、亀を表す。其れ骨外にして肉内なるが故なり」という。『周礼』冬官考工記に「外骨は亀の類、内骨は鼈の類」とあり。鼈は肉質の縁あるを以て、亀に比すれば内骨と為すなり。【淮南子・説林訓】鼈は耳なきも、目閉じず、故に視特に鋭し。陸佃曰く、「鶴は影によりて化し、鼈は意によりて化する。鼈深水に潜むも、卵は丘陵に産す。これ意によりて化生するなり」。又曰く、「鼈の潜むや太陽に従いて転ず」とは、日光の方に向きて転ずるを謂い、朝は頭東に向け、暮は頭西に向くという。又【爾雅・釈魚】三足の鼈を能という。【山海経】従山に三足の鼈多し。又納鼈あり。【本草注】足なくして頭尾縮め得ざる鼈を納鼈という。又星宿名あり。【史記・天官書】旬始北斗の旁に出で、形雄鶏に似たり。怒れば色青黒く、伏せる鼈のごとし。又県名あり。【前漢・地理志】牂牁郡に鼈県あり。又官名あり。【周礼・天官・䱷人】甲ある獣を取得することを掌る。又姓あり。【蜀王本紀】鼈令の屍江に流れて郫に至り、望帝と相見ゆ。望帝之を相と為し、後国を禅りて開明と号す。又木鼈子・番木鼈あり、皆植物名なり。又石鼈あり。【本草注】石鼈は海辺に生ず。又土鼈あり、象を飼う所の地に象糞より生じ、断じてまた自ら合し、骨を接ぐ能う。又蕨の別名なり。虌とも作る。【爾雅・釈草】蕨虌。【郭注】初出づる時葉なく、食すべし。江西之を虌と謂う。【詩・召南】「言に其の蕨を采る」。【毛伝】蕨は即ち鼈なり。其れ初出づるや鼈の脚に似たるを以て、此の名あり。又葉音毗祭切、音は備なり。【左思・蜀都賦】白黿鼈に命じ、獺岸に上りて祀る。俗字に蟞・鼈と作る。考証:【史記・天官書】「甸始北斗の旁に出ず」。謹んで原文に照らし、甸始を旬始に改む。