康熙字典解説
康熙字典の原典を見る(第 253 ページ)
【丑集下】【大字部】奥;康熙画数:13;頁碼:253 頁 19 行。【唐韻】烏到切。【集韻】【韻会】【正韻】于到切。音は墺に同じ。室内の西南隅をいい、人が安歇する所である。【礼記・曲礼】子たる者は、平居して室の西南隅に坐せず。【礼記・礼運】人情は田のごとくし、故に人は室の西南隅のごとし(これ根本なる所在なり)。また五祀の祭を指す。【饒双峰説】五祀には、まず主祭者の席を設け、神位の前にて祭って親近を示し、次いで神霊を表す「尸」を迎えて室の西南隅にて祭り、尊敬を示す。また官職を指す。【東観漢記】後漢の桓帝の時、初めて秘書監を設置し、機密要務を掌るべし。また积聚を指す。【国語・周語】野に茂草なし。また烹調・調和を指す。【荀子・大略篇】淘米水は人を傷う、調和の方法をもってこれを化解するに如かず。また山名を指す。【山海経】丑陽山の東三百里を奥山といい、奥水ここに発す。また七乱切と読み、音は竄に通ず。竈神を指す。【礼記・礼運】「奥」の祭は老婦人の祭なり。【注】「奥」はまさに「爨」と書くべきなり。祭は「尸」が食を終えたる後に竈神を祭る。その神は最も古き炊事者なれば、ゆえにこれを老婦人と称す。また【正韻】乙六切、音は郁に通ず。水辺の屈曲せる所を指す。水の深きを奥という。「澳」「隩」と通ず。また「燠」と同じ。【詩経・小雅】天気まさに暖かなり。【漢書・五行志】その罰はしばしば天气悶熱なり。字形は「宀」と「釆」とより成る。俗体は「奥」と書くも非なり。【正字通】『字彙』はこれを「廾」部に収め、音釈重複せるが、今すべてここに帰す。『説文解字』にいわく、「奥」の字は「宀」に従いて声を得たり。「宷」は「宀」と「釆」とより成る。「宀」と「釆」とより成り、あるいは「凢」と「釆」とより成るとするも、いずれも字を成さず。